「弱酸性ソープ」と「無添加石けん」
お肌にとって大切なこと。
毎日、お風呂で使っている石けんやボディソープ
あなたはどうやって選んでいますか?
「手軽だからポンプ式を選んでる」
「無添加石けんって体に良さそう」
「"お肌と同じ弱酸性"のものを選んでる」
ライフスタイルがそれぞれ違うように、体を洗う洗浄剤を選ぶ基準も違います。
でも、"本当に身体が喜ぶもの"ってどうやって選べばいいのでしょうか?
このページでは、
【弱酸性ソープ】と【無添加石けん】にフォーカス。
両方とも肌に優しい洗浄料として知られていますが、それぞれの特徴が異なります。
あまり知られていない【弱酸性ソープ】の特性や【無添加石けん】との違いについて、詳しくご説明します。
1.《お肌と同じ弱酸性》とは
CMなどでも「お肌と同じ弱酸性」と謳われている弱酸性のボディソープ。
「お肌と同じ…なら、優しそう」という理由で選ばれる方も多いはず。
弱酸性ソープとは、pH値が5.5程度である洗浄液のことを指します。
肌のpHは約5.5前後であり、この値は弱酸性とされています。
オイリー肌(皮脂の分泌が多め)の場合は酸性に傾き、乾燥気味の場合はアルカリ性に傾きます。
弱酸性のお肌を弱酸性ソープで洗った場合「洗浄力は緩やかでお肌の油分を洗い流し過ぎずに済む」というメリットがあります。
し か し …
「pH値がお肌と同じ」というだけで、本当に良い事づくめなのでしょうか?
2.弱酸性ソープに含まれる合成界面活性剤
一般的に洗浄剤には界面活性剤が使用されています。
「界面活性剤」とは、油と水など、混ざり合わない物質の間にできる境界面(=界面)の性質を変え、混じり合わせることができるようにする物質です。
これは、無添加石けんにも含まれますが、「石けん」は、天然油脂もしくは脂肪酸から作られ、弱酸性ソープの多くには合成界面活性剤が使われています。
そもそも、
弱酸性ソープの合成界面活性剤って何でしょうか?
合成界面活性剤とは、
ラウリル硫酸Na・ラウレス硫酸Naなどが含まれる、人工的に化学合成された油汚れを落すために配合される洗浄剤。
合成界面活性剤は安く大量に生産することができるため、市販のシャンプーや洗剤など、価格の安い商品に多く使われているのです。
さて、弱酸性ソープのお話に戻りましょう。
前項で説明した通り、
「弱酸性ソープ=洗浄力は緩やか」という事は…汚れ落ちの力を補う必要がありますね。
お肌に優しいだけでは、汚れは落とせません。
そのため、洗浄力を高めるものを大量・安価に作るために使用されるのが、合成界面活性剤なのです。
3.合成界面活性剤が及ぼす影響

人工添加物である合成界面活性剤は、安価で簡単に汚れを落とせる利点もありますが、石けんなどの天然系界面活性剤に比べて皮膚に対する高い浸透性を持っていると言われています。

人間の肌表面には皮脂膜や角質層があり、「皮膚常在菌」には皮脂膜の生成サポートをするという大切な役割があります。
皮脂膜や角質層は、外部の刺激から肌を守るバリア機能を持っています。
合成界面活性剤はヌルヌルと肌に残りやすく、角質層を少しずつ破壊してしまいます。
しっかり洗い流すことができればいいのですが、一部石油系界面活性剤は肌に留まる力が強く、皮膚への浸透もしやすいと言われています。
長い時間をかけて肌に吸収され続けると、肌トラブルを誘発する原因にもなります。
さらに、しっかり洗い流す必要があるという事は、
肌の油分・大切な常在菌を落とし過ぎ、結果的に乾燥を引き起こす可能性があるのです。
また、合成界面活性剤の大半は河川や海に流れても分解しない(または分解に時間がかかる)ため、環境汚染の影響も大きいのです。
弱酸性=オールOK!…という訳ではないようです。
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