スパイラルは
時代を変えるか?
これがV60の正体だ!

ハリオ式
V60透過ドリッパー
デビュー以来、瞬く間に100万個を突破!!何がって??
それがこのハリオ社製V60透過ドリッパーである。
ご覧の通り「円錐形」である。
「なんだ、コーノと同じじゃん。」
確かに「円錐形」と言えばコーノの代名詞。
しかも真ん中に大きな一つ穴。て事はこれはコーノのパクリか?

しかし!よーく見るとちょっと違うのよん。
そもそもドリッパーに大きな穴を開ける目的は、抽出時におけるドリッパーの抵抗を
最小限に抑え、任意のスピードで抽出する為である。
すなわちネルドリップの抽出プロセスに近ずこうとするものである。
「だったらネル使えばいいじゃん。」
見も蓋も無い事を言うな。。
はっきり言うが、ネルは仕事テンションか、マニアテンションを持って望まなければ
私の様な面倒臭がりには管理出来ない。不向きである。直ぐにカビらかす。
管理の悪いネルはペーパー以下である。
しかし状態の良いネルの自由度は魅力である。
点滴しようが、ピッチを上げようが、整然とそれに従い抽出可能である。
しかし悲しいかなネルは使い捨てでは無い為、徐々に濾過効率は低下してくる。。
ならば毎回使い捨てのペーパーを使って、ネル抽出の様なコーヒーが出来れば
それは理想的である。
その役割を担ったコーノ式は昭和の名器となった。

ドリッパーと言うのはやみくもに穴を大きく開けてもお湯は落ちない。
なぜならばペーパーフィルターがドリッパー内部に密着するからである。
ケメックスとコーノを比較すれば一目瞭然である。
いくら穴が大きくてもフリーなのは底から覗く僅か数ミリである。
その為ドリッパーには各社オリジナリティ溢れるリブ(溝)を施している。
リブの役割はドリッパーとペーパーとの間に空気の流れを作り出し、
ある一定の抽出スピードを確保・誘導するものである。
穴の数と大きさ、そしてこのリブの形状こそが、そのドリッパーの、
いや、そのメーカーのコーヒー抽出に対する考え方が込められている。
そもそもペーパードリップとはその昔、本格的なコーヒーを家庭で
誰もが簡単に楽しめる様にと開発された物である。
従ってコーノを除き、ドリッパーは抽出する者が多少乱暴に淹れようが
抽出スピードをドリッパー側がコントロールする為、
なんとか味は安定する様に(限界もあるが。。)設計されている。
逆を言えば抽出者任意の抽出感もコントロール(制限)されてしまう。
今回登場したこのHarioV60はどうだろう?
業界初。それはドリッパー内部に施された「スパイラルリブ」である。

スパイラルにする必要性はあまり感じないが(おいおい)、
ポイントはそのリブの高さ(位置)にある。
コーノが下部から中部までなのに対し、V60は下部から上部まで延びている。
しかも上部は単独でその数を倍に増やす。言うまでもないがリブは凹ではなく凸である。
この形状が意味するものは?

1〜2杯分を抽出する場合、粉の量が少ない為、じっくりと攻める。
従ってドリッパー内の湯面は全体の2/3位までしか上がらない。
ここで主に使うリブは12本である。
しかし中には豆を多量に使用して良質なエキスを抽出したい場合や
細かめに挽いた豆を使用する事もあるだろう。
その場合、(特に深煎では)豆が膨らみ湯面がドリッパー上部にまで上がってくる。
ここで今までは(コーノでは)溢れさせない様、ピッチを落とさなくてはならなかった。

しかしV60は上部でリブが24本に増える。
その為抽出スピードは最後まで変わらず、ストレス無く抽出を終える事が出来る。
これは革命的な事である。(てか、なんでこんな簡単な事今頃。。)
さてここで気になるのはコーノとどちらが優れているか。。?だろう。
期待させて申し訳ないが、これに答えは無い。
前述した通り、リブの形状にはそのメーカーの考えがある。
コーノの形状は上部で抽出を遅くなる様に計算されている。
すなわちコーノで淹れればコーノの味を確保出来る。
ハリオは最後までフリーである。と言う事は抽出する者任せである。
しかしそれも大きく見ればハリオの味である。
ハリオは今まで何点もドリッパーを作ってきた。
メーカーのカラーを反映するが如く、とてもファッショナブルではあったが、
抽出理論上、正直言ってどれも納得出来る物では無かった。
今回初めてハリオは自らの製品に「ハリオ式」と命名した。
そしてこのコストパフォーマンス。
この心意気だけでも試してみる価値はある。 oikawa

おまけのメジャーがカワイイ。これぞハリオの真骨頂?
追記
お問合せが多い、このドリッパーに最適な「挽き方」であるが、
メーカー推奨は何故か「中細挽」である。
(さすが大手、無難なラインを選んできたな。。)
これに習うのも確かに無難だが、このドリッパーの特性を考えると
挽き方は「自由」である。
味は豆の挽き方、分量、抽出スピードで多彩に変化する。
すなわち自分の目的に対し、あらゆる味を創り出す事が可能なのである。
コーノ同様、中挽〜中粗挽程度で粉を若干多めに使用するパターンが
雑味が無くボディのあるカップを作るのにはお勧めであるが、
抽出スピードをコーノ気分でやると明らかに薄くなる。
難しそう?なんのなんの。このページをここまでお読みになった奇特なあなたには
充分そのスキルがある。二、三回抽出すれは直ぐにポイントは掴める筈だ。
初心者は無理?なんのなんの。抽出に過去は必要無い。
これで始めればこれがスタンダード。
珈琲の抽出は苦しむ事ではなく、楽しむ事である。
|