これほどの国産ワイナリーの隆盛を誰が予見できたでしょうか?
ワイン情報誌や一般誌でも特集が組まれ、
人気生産者の新ヴィンテージともなれば
リリース、即完売という事も珍しく無くなってきた昨今ですが、
明治7年に端を発する国産ワインの歴史は、想像もつかない程の苦難の道のり。
ブドウと言えばもっぱら生食用の事を指し、
本来ワインの醸造に適していると言われる
ヴィティス・ヴィニフェラ種である日本の固有品種甲州が
ワインに使用される様になったのは発見されてから800年以上経ってから
という事を考慮すれば、国産ワインは今まさに黎明期と言えるでしょう。
数ある国産の優良ワイナリーの中でも、
LVVが最初に注目したのが、このタケダワイナリーでした。
蔵王連峰に程近い東南斜面に畑を構えるこのワイナリーは、
創業が1920年(大正9年)と大変古く、現在の社長 岸平典子さんは5代目にあたります。
玉川大学農学部農芸化学科卒業後フランスへ、
国立マコン・ダヴァイ工醸造学校上級技術者コース専攻
ボルドー大学醸造研究所テイスティングコース修了し1994年に帰国。
タケダワイナリーのテーマである
「良いワインは良いブドウから」
という信念と本場フランスで学んだ醸造技術とが融合しました。
『だまっていても葡萄は毎年毎年実る、ワイナリーは繋げて行くことが大切なのだ、我々は歴史の礎にすぎない』
武田 伸一
という畑中心の考えは創業1920年(大正9年)以来受継がれてきたタケダワイナリーの哲学。
この哲学に基づき、減農薬、無化学肥料の自然農法と
より自然なブドウの旨味を感じて欲しいという願いから
亜硫酸を使用しないサン・スフルや
アンセストラル法(※注)
のワインをリリースすると
ブドウのピュアで自然な味わいがすると評判を呼びました。
(※注) シャンパン製法より古い. 古式製法の事で、醗酵中のワインを瓶詰め、瓶内で醗酵を継続させる方法。
現在、国産ワイナリーきっての自然派生産者として
確固たる地位を築いているタケダワイナリーですが、
その道のりは苦難の歴史の連続でした。
古くは第2次世界大戦、1974年工場の全焼火災、
社長に就任する予定だった武田 伸一氏の死去。
「シャトー・ボンテカネ」のワイナリーでボルドーワインを学び
オーナーのテッスロン氏から絶大な信頼を得ていた伸一氏の意志を継ぎ
2005年、岸平 典子さんは社長に就任。
そんな苦難を乗り越えて、今ではリリース後即完売のキュベも、
飲むごとに、広がるスゥーッと体に沁み渡るような
優しい味わいは、いくらでも飲めてしまいます。
実店舗の試飲会では、
ひと口飲んだだけでケース買いを即決される方もいらっしゃる位の
人気ワインですから売切れは必至です。
タケダワイナリーのテーマである
「良いワインは良いブドウから」という信念と
現5代目社長 岸平 典子さんの情熱が伝わってくるワインです。