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2008年7月7日(月)から北海道洞爺湖でG8サミットが開催されました。その最大のテーマは、地球温暖化対策です。現在オゾン層の破壊で日本でも年々有害な紫外線が増加しています。特に紫外線対策がもっとも必要な子供達に対する具体的な活動が日本では殆ど行われていないのが現状です。
成長期の子供が受ける紫外線の量がその後に与える影響が大きいことが医学的にも証明されている中、まず子供の目を守ることが最優先と考えています。
世界保健機構(WHO)は、子供の紫外線対策の必要性を訴え続けています。
子供に紫外線対策が重要な理由として下記の5点を挙げています。
1、
子供時代は細胞分裂も激しく、成長が盛んな時期であり、
大人よりも環境に対して敏感である
2、
子供時代(18歳未満)の日焼けは後年の皮膚がんや
眼のダメージ(とくに白内障)発症のリスクを高める
3、
生涯に浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる
4、 紫外線被ばくは、免疫系の機能低下を引き起こす
5、
子供たちは室外で過ごす時間が多いため、太陽光を浴びる機会が多い
+紫外線対策の先進国であるオーストラリアの取組
皮膚ガンの発生率の高さが深刻化しているオーストラリアでは、通称『Sun
Smart』と呼ばれる皮膚ガン予防の対策が1980年代初めよりスタートしました。
覚えやすい標語として、Slip(スリップ =
長袖を着る)、Slop(スロップ = サンスクリーン剤を塗る)、Slap(スラップ =
帽子をかぶる)、Wrap(サングラスをかける)を実行するよう呼びかけるなど、ラジオ、テレビを使ったPR活動はもちろんのこと、いろいろなイベントを通じて、子供の頃の日焼けが大人になってから皮膚ガンの原因になることを教育しています。
特に子供達を紫外線からまもる対策は想像以上に徹底しています。
小学生から高校生まで一貫して紫外線の有害性を科学的に説明し、自分をまもるための行動を具体的にどのようにとるか考えさせる、非常に工夫した指導がなされています。
また市街地では、樹齢100年以上の木を残し日陰として利用し、幼稚園の屋外のジャングルジムには屋根をつけ直射日光を避けるなど、町のあちこちで紫外線対策が施されています。
日本の子供や大人の日焼け対策でも、基本的にオーストラリアと全く同じことと考えていいのです。
一度くらいは強い日焼けをしても別に害がないと考えるのは間違っています。 その害は、その時すぐには出ないだけで、細胞内の遺伝子には傷跡が残る可能性が高いのです。
幼稚園や小中学校の屋外活動の時には、木陰やテントなど日陰を利用する工夫に加え、帽子をかぶり、顔にはサンスクリーン剤を塗って皮膚を保護することが成人になってからの健康な皮膚の維持に不可欠なのです。
+サングラスは役に立つか?
サングラスはファッション性が高く特別なものと思われがちですが、紫外線から目をまもるには効果的です。選ぶときのコツは紫外線防御効果のあるレンズが使われているか否かを確認することです。また、完璧にシャットアウトしたいときはゴーグルタイプのものを選びます。サングラスは、まぶしさ、つまり可視光線を遮るためにレンズの色が濃いものが多く、そうなると視界が暗くなるため瞳孔が開きます。そこへ横からの散乱紫外線がどんどん入り込んでしまうのです。横・下からの反射光が強い環境では(海辺、スキー場など)白内障や急性角膜炎を予防するため、全方向からの紫外線もカットできる顔を包み込むタイプのサングラスがよいでしょう。
とはいえ、毎日外出時にそのようなタイプを着用するのはなかなか難しいでしょうから、サングラスを選ぶとすれば、レンズは大きく、適度な透明性があり可視光線を遮らないもので、紫外線をしっかり止めてくれるものが理想的です。
+紫外線は5月がいちばん強い?
日本は四季のはっきりした国です。紫外線Bの量は季節によって大きな違いがあり、特に夏と冬とでは差が大きくなります。紫外線AはB波ほどには季節による差は大きくありません。
日本では紫外線Bに注意をしなければいけないのは、春のお彼岸から秋のお彼岸の間のだいたい4月から9月までと考えてよいでしょう。かつて紫外線のピークは5月といわれたことがありましたが、それはA波のことで、B波ではないことがわかりました。地域やその年の気象条件によっても多少の違いはありますが、だいたい7、8月を中心とした2か月間くらいが最も紫外線B量が多い時期となっています。
ただし、5月に急に紫外線A・B量がともに増える月ですから、そういった意味では注意が必要かもしれません。湿度が低く快適に過ごせるため、戸外で過ごす機会が増える一方で、まだ紫外線に対する準備が整わないことが考えられます。紫外線の対する注意が最も必要とされる月である、ともいえるでしょう。
+紫外線対策がもっとも必要なのは子供たち
●子供ほど紫外線の影響をたくさん受けている
オーストラリアで行なわれた疫学調査で、子供の頃に強い太陽紫外線を浴びる環境にいた人が、大人になって皮膚ガンになりやすいことが証明されました。
オーストラリアの白人は、イギリスなど年間の太陽紫外線が少ない所からの移民です。子供の頃に移民すれば、長年にわたり大量に紫外線を浴びることになるわけです。
オーストラリアで生まれた子供や10歳までに移民した人に皮膚ガンが多く発症することがわかったのです。
子供の皮膚は大人に比べて分裂する回数が多いのです。そのため、紫外線で遺伝子に傷をつけたまま遺伝子DNAを合成することが多くなり、遺伝子が元の通りに治らないで間違うことも多くなります。
これまでの多くの疫学調査では、年間の紫外線照射量が多い地域の住民や、屋外労働者に皮膚ガンが多いということの他に、同じ紫外線量でも子供の時に浴びるほど、紫外線の悪い影響が大きいということがわかっています。
一生に浴びる紫外線量のうち50%は、18歳ぐらいまでに浴びてしまうといわれています。
若々しく健康な皮膚を維持するためには、小児期から無駄な日焼けを避けることが重要です。 紫外線から赤ちゃん、子供達を守るのは、我々大人の責任だと思います。
大人の対応によって、子供達をシミ、腫瘍や老化、また皮膚がんから防ぐことができるのです。
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