樽詰酒
吉野杉の樽に詰めたまま出荷しますので鏡開き等の演出効果があり、主にイベント用に使われています。容量は18L、36L、72Lの3種類があります。
樽詰酒には色彩鮮やかな藁菰(わらこも)を巻いた本荷樽詰(ほんにだる)と、菰を巻かないで木の地肌のままの裸樽詰等の種類があります。
●造り方
樽詰酒は吉野杉で作った樽にあらかじめ水またはお湯を入れて漏れがないことを確かめます。そして、充分に水切りした上で、所定量のお酒を入れて出荷します。菰を巻く作業も含めて全て手作業ですので受注生産方式になっています。
●おいしい飲み方
鏡開きや振舞い酒のイベントで木勺を使って桝に注ぎ分けてお飲みいただくと、ますます演出効果が高まります。最後にお酒が残った場合は杉の香りが付きすぎないように別の容器に移し替えて保存されることをお奨めします。
●甲付(コウツキ)樽と赤味(アカミ)樽
杉の木は表皮に近い部分は白く、中の部分は赤い色をしています。お酒の樽の香りは主に赤い部分から着香させます。白と赤の境目の部分で作った樽が甲付樽です。外側は見た目に美しい白い部分、内側は赤味で酒の香りを高めます。
【 甲付樽 】甲付樽は少量しか取れないため高くなりますが、主にイベント用に使われる「樽詰酒」は見た目に美しい甲付樽を使用します。
【 赤味樽 】赤い部分のみで作られたのが赤味樽です。「樽酒びん詰(樽瓶)」に香りを付けるのに使います。
〈 こぼれ話 〉
以前は「樽詰酒」を扱う料飲店が多くありましたが、「樽詰酒」の香りによって「樽中(タルナカ)」や「樽底(タルゾコ)」という言葉が生まれました。
「樽中(タルナカ)」は中身のお酒が半分くらいになった状態で杉の香りが程良い頃を表現します。「樽底(タルゾコ)」はお酒が残り少なくなった状態で香りが強く、色も濃くなったお酒のことであり、酒通の方に好まれます。
樽酒びん詰(樽瓶)
樽の香りを手軽にお楽しみになりたいという方の為に瓶に詰め替えて商品化したのが「樽酒びん詰(樽瓶)」です。
●造り方
「樽酒びん詰(樽瓶)」は辛口の本醸造酒を四斗樽(よんとだる)(72L樽)に詰め、やはり吉野杉の香りが程良くお酒に移る飲み頃に取り出して瓶に詰めて出荷します。
●おいしい飲み方
冷蔵庫で冷やして飲むのが最もお奨めです。好みに応じて冷や(室温のまま)で飲まれるのもよいでしょう。燗をする場合は40〜45℃のヌル燗をお奨めします。