家系図を作成すること、家系に関する調査をすることは、自身を知る権利にもとづくものであるとともに自分の先祖に思いを馳せることであり、そのお手伝いをさせていただくことは、望外の極みです。
しかしながら、出来上がった家系図を、やみくもに第三者に見せることは身分差別につながる恐れがあることも忘れないでいただきたいと思います。逆に、それを見せることで自分自身が差別されることもないとは言い切れません。また、誰かに家系図作成を勧められたような場合、もしかすると、あなたの身元調査に用いようとしているのかもしれません。いまや日本は過去の封建制身分制社会を脱し、個人の尊厳に基づく平等な社会となっていることを自覚しつつ自身のルーツを知るという態度が重要です。
また、家系図を作成する過程で、異父母兄弟姉妹が判明したり、親族の離婚歴や離縁歴などが判明したりして、少なからず衝撃を受けることがありえることも事実です。伝承と異なる事実が発覚することもあるでしょう。家系図調査を依頼される場合には、こうした覚悟も必要です。すなわち、知りたくなかった事実が判明したとしても、それを自己のアイデンティティーとして受け入れる覚悟が必要なのです。
家系図作成は、本当に意義のあるものです。しかし、以上のようなことを十分理解し、自己や信頼できる身内のみで鑑賞することが望ましいでしょう。また、子孫に受け継がせる際にも、そのことを理解させる責任が伴うことも忘れないようにしましょう。
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