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賀茂泉酒造さんは、広島市東広島市西条にて大正元年の創業です。西条は灘や伏見と並ぶ名醸地として知られ、酒造期の平均気温は3.5℃で条件の揃った環境にあります。蔵元は、自然の香り、自然の旨み、自然の色など日本酒本来のあるべき姿を主張し続けてきました。
この蔵元は、かたくなに炭素ろか濾過の工程を廃し、日本酒本来の山吹色の色合いを追求し続けています。炭素濾過をすると、お酒は透き通ったような色になり、雑味がとれてキレイな味になる代わりに、炭素濾過をし過ぎるとせっかくの旨味成分まで吸い取られてしまう危険性があります。炭素濾過をするか否かは蔵元の方針なので、その是非を私共が論じても仕方ありませんが、この蔵元のようなスタイルの蔵は少なくなる一方です。商売上、関東市場の嗜好【淡麗でスッキリタイプ】に合わせるのもけっこうですが、個性的な蔵が減って行くのは何とも惜しい気がします。
そう言えば石川県の菊姫さんも、似たようなスタイルを持っています。賀茂泉さんや菊姫さんに共通しているのは、コクがありしっかりとした味わいの中に深みがあるところで、熟成による個性的な味がありますが、それはお燗をする事によって柔らかな口当りに変化します。
子供が赤ん坊だった頃、慎重に抱きかかえながら一緒にお風呂の湯につけた時のあの感触が「ぬる燗」の温度です。ぜひ、一度お試しください。 |