◇酒菜屋 十兵衛/特定非営利活動法人楽笑◇
地域の伝統×障がいを持つ方=受け継がれた味
〜地域の方々から、三谷町に伝わる製造方法を教えていただき
伝統を障がいを持つ方と一緒に守っています〜
愛知県蒲郡市。
三河三谷駅で降りて10分も歩かないうちに三谷漁港に着きます。
三河湾に面した波穏やかな港には新鮮な魚が水揚げされ、古くからの漁師町の落ち着いた佇まいを感じさせてくれます。そんな場所にある楽笑では、
地域のニーズに応えることで地域住民と認められ、地域で共に暮らせる地域づくりを行っております。
三河湾でとれた鮮魚の“干物”
「代々水産加工業を営んできた家に生まれましたし、地域に密着して“干物”作りをしています」と特定非営利法人“楽笑”の小田泰久代表。
今の仕事を始めたのは「障がいを持って生まれた姪が地元でいきいきと暮らせるようにしたい」と考えたのがきっかけでした。
それまでは福祉とは無縁の仕事をしていた小田さんですが、専門学校へ通い、実際に福祉に身をおいて試行錯誤を繰り返しながら楽笑を立ち上げました。最初の頃、「障がい者が暮らせる町にしたい」「障がい者が働ける場所を作りたい」との思いで地域の人々へ必要性を訴えましたが、予想に反し批判的な声が多く「確かに辛かったですね」と小田さんは振り返ります。
地域の課題を一緒に解決
「うちの奥さんも仕事を探しているのに」「子供の遊び場所だって無いよな」。
地域の仲間や先輩へ障がい者のためのプランを語った時の予想外の反応でした。
「厳しい時期でしたね」と小田さん。しかし、逆に障がい者に限らず、
地域の事情や課題が明らかになる中で、一緒に解決できないか?という視点になり、協力的なムードが広がっていったそうです。昔からの仲間や先輩との本音の議論が今の楽笑に繋がっていることが伺えます。
【展望】
〜相互にちゃんと利益を、そして円満の関係を築いていきたい〜
地域性を大事にしながら活動を続け、一方通行の思いだけにならないような「Win−Winの関係作りを重視していきたいですね」と小田さん。
例えば楽笑で“干物”がたくさん売れるようになれば、魚屋さんからもっと多く仕入れができたりします。また同業の干物屋さんの干物も売れるような関係を築いて、町中が元気になっていく・・・そんな中で障がいを持った方がいきいきと働いていける街づくりが目標です。
「地域との繋がりが大切」と小田さんの言葉は明確でした。