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当店のバターケーキを作っていただいているのは、和歌山県で焼きたてパンのお店を広く展開されているメーカーさんです。
その製菓部主任・山田さんは、かつて洋菓子コンテストでも入賞した経験を持つ菓子職人さん。
中でもバターケーキはしっとりときめ細かくて、ふんわりしているのに密度があって、じんわり噛みしめるとバターがふわーっと香る、素晴らしい美味しさです。
そのバターケーキで、茶の環オリジナル・抹茶バターケーキを作りたいとお願いをしたのでした。
抹茶は、茶の環の茶鑑定名匠・森田治秀がバターケーキ用に選んだ抹茶。その抹茶を見た山田さんは驚きました。「こんな上等な抹茶を、しかもこんなにふんだんに使うなんて・・・」
普通、抹茶味をつけるというと、製菓材料の抹茶ペーストなどを使用するそうです。茶の環の抹茶は、お薄でいただいても十分美味しい抹茶なのです。
そんな美味しい抹茶をたっぷり使えば、さぞや美味しいバターケーキになるに違いない。
山田さんも期待してオーブンを覗き込みます。
すると・・・・
どうしたことでしょう!?ふっくらと焼き上がってこない・・・
焼き上がってみると、そこにはぺっこり凹んで沈み込んでしまったバターケーキが。
切って食べてみても、生地が硬くて美味しくない。
何がいけないのか?
抹茶を多く使ったため、他の材料の分量を見直さなくてはなりませんでした。
微調整を繰り返しても、どうしてもふっくらと焼き上がらない。元ケーキ職人だった社長さんまでがやってきて、
「なんでや!?」
みんなオーブンの前で頭を抱えてしまったのです。
それから材料を変え、つくり方を変えて何度も何度も焼いてみて、やっと、これなら、と思えるものが焼き上がりました。
卵の黄身と白身を別々に泡立てる、「別立て製法」が成功のカギだったのです。
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まずは室温に戻したバターをミキサーにかけ、砂糖、たまご、はちみつを合わせていきます。
はちみつを入れることで、生地にしっとりとしたツヤが生まれます。
この卵は、工場近くの生石高原 夢工房の「ゆめたまご」。
とあるテレビ番組で、”究極の卵掛けご飯の「卵」” として紹介された逸品です。
この卵が、バターケーキのコクと風味を生み出します。
一方、別のミキサーでは、冷やしておいた卵白を泡立てています。
室温の方が早く泡立つそうですが、冷やした方がきめ細かい泡になるそう。
このひと手間の積み重ねがしっとりとした生地を作るのです。
軽やかなメレンゲと、卵黄ベースの生地をさっくりと合わせていきます。
ここからは人の手で。手のひらの感触で生地の状態を見ながら慎重に合わせていきます。
機械まかせにはできない、職人の技です。
小麦粉と合わせておいた抹茶を混ぜ入れます。
ダマにならないよう、メレンゲの泡をつぶさないよう、
丁寧に、しかし手早く。
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完成した生地は、丸い焼き型に入れ、上面を平にならしてオーブンへ。
このオーブンはNANBANN南蛮という平窯で、密閉率が高く、空気の循環が少ないため、時間をかけてじっくり焼くのに適しているのだそうです。
大きなオーブンで効率よく焼くよりも、少しずつゆっくり丁寧に焼くことで、メレンゲが抱いた空気の泡が生きてきます。
170℃で50分。底の部分が熱くなりすぎると、火の通りが悪くなりふわっと焼き上がらないことがわかって、鉄板の上に厚紙をしいて焼き型を並べています。
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いい香りが工房中に満ちてきます。
満月の名にふさわしい、黄金色に輝く茶の環の抹茶バターケーキが焼き上がりです。
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冷めないうちに手早く型からはずし、
オーブンペーパーをはずして完成です。
焼きたてあつあつを割っていただきました。
驚くほど鮮やかなグリーン。
着色料なしでここまで美しい緑色は、ちょっと他にありません。
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バターケーキの食べごろは数日経ったころ。
やきたてのふんわり感はそのままに、しっとりと生地が落ち着いてきて
じんわりバターの香ばしさが引き立ちます。
なんといってもやはり、抹茶の新鮮な香り!
ほろ苦さっぱりな後口は、ついついあとを引く美味しさです。
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