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分解掃除


分解掃除

時計屋の独り言  

オーバーホール(機械式)

■ 機械式時計には欠かせない定期的なオーバーホール

オーバーホール:分解掃除、『時計好き』なら聞いたことのある言葉ですね。
でも売り場の販売員さんでも、正確にその必要性に答えられる人は少ないと思います。
分解掃除に付いてお話をしましょう。
分解掃除=オーバーホール、全くの同意義語です。

□分解掃除で行われる作業

1:分解に必要な付属部品を時計からはずし、ムーブメントを時計本体からはずす。
2:全てのムーブメントパーツを分解、主要部品のチェック
3:分解した部品を洗浄、埃、古い油、摩耗した金属粉を洗い流す
4:洗浄したパーツを乾燥し、部品の固体及び機能性をチェックする
5:各所に注油を施しながら、組み上げ
6:ムーブメント全体の機能性のチェック&動作状況の確認
7:ムーブメントを時計ケースに戻し、組み上げ
8:取り外した部品のアッセンブル、時計としての動作チェック
9:機能部分の動作チェック
10:精度チェック

簡単に書き出して、以上のようになります。

■ なぜ定期的に分解掃除は必要なのでしょうか?

その1: 1時間に28,800振動するゼンマイは、年間2億5千2百万28万8千回振動します。
そのゼンマイを受ける台座と芯棒はその回数分擦れあっています。
精製された純度の高い"部品油"とは言え、金属の摩耗は防ぎきれません。微小ながら摩耗してゆく金属は
金属粉となって"部品あぶら"の中に混ざってゆきます。金属片が混じった"部品あぶら"の性能は時間と供に
ゆっくりではありますが落ちてゆきます。

その2: "機械あぶら"の性能保持期間は工業製品の品質向上と供に長寿命化しましたが、3年から5年で
その性能のピークを迎え、以後品質は劣化してゆきます。

その3: 以上2点の理由から、部品耐久性、オイル性能の保持の為、オーバーホールが必要となります。
時計としての精度が著しく落ちるわけではありませんが、部品摩耗等のダメージは確実にムーブメント内に蓄積され、
以後の耐久性に影響を及ぼすのです。

時計屋の独り言
オーバーホールの定期的な実施は、以後のムーブメントの寿命に大きく影響する.
ただし、その間隔は"オイル"の性能向上により3〜5年毎で充分、頻繁に実施する事は無い.

お気に入りの時計には定期点検お忘れなく…


■ オーバーホール クォーツ編

『クォーツはオーバーホールしなくって良いの?』
たくさんご質問を頂きました。
ちゃんとお答えいたしましょうね! 手順は機械式と一緒です。

機械油がその精度を維持できる期間が3〜5年と言った通り、クォーツであっても
その期間が過ぎれば、機械部分に負担がかかってきます、ですから、理想的には、
3年から5年に1度、分解掃除をしていただくのは理想です。しかし、クォーツムーブメントは
メカ式に較べ、機械の部品数が数分の一程度となっていますから、油の性能が時計の精度、
寿命に機械式時計ほどの影響を与える事はありません。ですから理想はともかく、
機械式時計と同じ頻度でのオーバーホールの必要は在りません。電池交換を実施して
精度が上がらなかった場合、または電池交換時に機械内部に埃、水分の侵入が認められた
場合に分解掃除をして下さい。基本的にはそれでOK。時計屋さんで電池交換時に
分解掃除を勧められたら、動かなかった場合以外は『ちょっと考えさせて…』と言っておきましょう。
水に落として止まった場合は、水が入っているので緊急事態です、すぐにオーバーホールして下さいね!

最近頻繁に起こる『磁気入り』、我々の身の回りに在る磁気が時計の精度に影響を及ぼし更に、
ムーブメント、ケース等に着磁してしまった場合は、分解掃除をして、機械の点検、脱磁をして総点検が
必要となります。いずれの場合でも、根本的に機械時計と違う事は、同じ時計であってもクォーツは
携帯電話と同じ<電子機器>、機械式は文字通り<機械>であると言う事。機械はその性能維持の為、
注油を始めいくつかのメインテナンスで性能、調子を維持してゆきますが、電子機器であるクォーツは
部品の機能に不備が生じた場合は、その部品を交換して対応するようになります、ですから、
クォーツの場合は交換部品が手に入らなくなると修理はお手上げ、時計としての再生の道は断たれます。

長持ちするのは、なんでも一緒! 愛情愛着をお忘れなく!



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