曹素功(※1)の松煙墨(※2)です。
造後80年は経っています。
唐墨(※3)としては古墨(※4)と呼ぶには少し若いですが,
それでも文革(※5)以前の代物です。
淡墨で使用しますとその真価が発揮されると思います。
(※1)
曹素功
康熙・乾隆時代墨匠。(1615ー1689)歙の人で、名は聖臣、字を昌言といい、素功は号である。別に孺昌、?庵などの称もある。 一時官途についたが、後帰郷し、呉叔大の玄栗齋で製墨法を学び、藝粟齋として墨業を継いだ。康熙帝時代に御墨を作ったと思われる。曹氏は代々曹素功の名を襲名し、盛業して現代に及び、上海その他に販売店を置いて、胡開文と共に盛名を得ていたが、文化大革命によって合併させられた。
(※2)
松煙墨
松煙は燃焼温度にむらがあり、粒子の大きさが均一でないことから、重厚な黒味から青灰色に至るまで墨色に幅がある。青みがかった色のものは青墨(せいぼく)と呼ばれる。製法は、松の木片を燃焼させて煤を採取する。青墨には、煤自体が青く発色するもの以外に、藍などで着色するものもある。
(※3)
唐墨
中国で生産される墨を唐墨という。唐墨は、全般に穏やかな色合いである。膠(にかわ)の量が少ないので弱くできている。また製造過程で木型に入れたまま乾燥させ充分に乾燥させないうちに出荷されることが多いので、墨が柔らかくひび割れを起こしたり、割れたりすしやすい。
膠が少ない分、墨ののびがよく墨色にもよい結果があらわれる。文化大革命前の墨は破格値がつく程に珍重されている
(※4)古墨
文房四宝における墨の中で、製造されてから長い年月を経ているものをいい、品質の良い墨とされている。通常、唐墨は清時代までに、和墨は江戸時代までにつくられたものを古墨と称す。ただし、今ではほとんど入手不可能であり、100年以上前の墨は古渡りものにたよる以外ない。
(※5)文革
中華人民共和国で1960年代後半から1970年代前半まで続いた、「封建的文化、資本主義文化を批判し、新しく社会主義文化を創生しよう」という名目で行われた運動。実質的には、中国共産党指導部内における修正主義の伸長に危機感を抱いた毛沢東らによる、暴力的行為を伴った大規模な権力闘争と評価されている。略称は文革(ぶんかく)。
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